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『17歳の肖像』たったひとつの行動描写だけでも、人間の本性は表現できる
2010年8月13日 16:17 [21矢澤利弘]
原題は「An Education」。教育には知識を伝えるための勉強と、人生勉強がある。
ロネ・シェルフィグ監督の『17歳の肖像』は、父親からオックスフォード大学への進学を熱望されている優等生ジェニー(キャリー・マリガン)の人生の1ページを描いた。
かなり年上のデイヴィッド(ピーター・サーズガード)との出会い。第一印象のよい彼とジェニーが親密になるまでに、そう時間はかからなかった。口のうまさと人当たりの良さで、最初は交際に反対していた両親も、デイヴィットを受け入れるようになる。ジェニーにとって、デイヴィッドとのデートは何もかもが新鮮だ。旅行、豪華な食事、音楽会。今までに体験したこともない歓びに浸っていく。
だが、映画の中盤。彼が何をやって生計を立てているのかが明らかになる。ここから先、ジェニーとデイヴィッドは共犯者のような関係だ。ジェニーの生活も変化していく。
何のために勉強するのかが分からなくなってからのジェニーの変化。タバコを吸ったり、授業中の姿勢がだらしなくなったりといった、ちょっとした仕草で演出している。
デイヴィッドの最大の秘密が明らかになった後、彼はことの次第をジェニーの両親に説明しなければならないことになる。ジェニーは家の中で、外に止めた自動車のなかにいるデイヴィッドを待つ。さて、デイヴィッドはどうするだろうか。彼の取った行動が彼の人間性のすべてを物語る。たったひとつの行動で人間の本性を表現するというこのシーンは秀逸だ。

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