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2009年7月16日

21矢澤利弘

「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」と小さな奇跡

 来年2010年の2月25日から3月1日の5日間、北海道夕張市で「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」が開催される。1990年に日本発のリゾート型映画祭として誕生した映画祭。夕張市の財政破綻による映画祭の休止を乗り越え、現在は市民が運営を引き継いで運営が継続されており、次回でいよいよ開催20回目になる。

 この映画祭には奇跡を起こす魔法の力がある。一部の映画関係者の間ではそう信じられている。ロサンゼルス在住のある映画監督が言う。新人監督だった彼は数年前にこの映画祭を訪れ、偶然にある米国の大女優と知り合いになった。今年はその女優が友情出演してくれた新作を携えて夕張を訪れた。ゆうばりを気に入ったその女優もわざわざ米国から同行してくれたのだという。その後、世界各国の映画祭でその映画は上映され続け、いくつかの賞も受賞した。

 夕張という雪で閉ざされた狭い空間で日本屈指のシネフィル達が連日顔を突き合わせていれば、出会いがないわけがない。少しでも目を離すと何をしでかすか分からないスリリングな連中ばかりだ。奇跡が起こらないわけがない。

 「ゆうばりマジック」は確かに存在する。私もそう信じている。

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