アカデミー賞受賞記念!「スラムドッグ$ミリオネア」がもっとわかる!9つのマメ知識④
ゴールデンウィークに「スラムドッグ$ミリオネア」を観に行かれた方も多いことでしょう。
さて、主人公ジャマール君への第4問は、「クリシュナ神の歌」の作者は誰か?というものでした。選択肢として挙がっていたA:スールダース、B:トゥルスィーダース、C:ミーラーバーイー、D:カビールは、いずれも15~16世紀ごろに北インドで活躍したバクティ文学を代表する文学者たちです。バクティ(帰依)とは、神を一心に信じて、神に身を捧げることこそが、儀式についての専門的知識を持つことや根源的存在に関して思索を突き詰めること以上に、幸福へと至るに近い道であると考える宗教的立場であり、その考えにもとづいて、神への愛にも似た強い信仰心、神への賛美を主題とした文学作品が数多く作られました。実は、バクティ文学の研究は、日本でもかなり進められており、先ほどの選択肢にも挙がっていたカビール作の『宗教詩ビージャク』は、東洋大学橋本泰元先生の訳で平凡社東洋文庫から出版されていますし、スールダースやトゥルスィーダースについても、前拓殖大学教授の坂田貞二先生や大阪大学の長崎広子先生らの研究があります。
映画の中の問題で取り上げられている「クリシュナ神の歌」も、原題をDarshan Do Ghanshyamと言い、「お目見え下され、蒼暗き肌の神様クリシュナよ」とクリシュナ神への深い信仰心を歌っています。ところが実は、この歌の作者は、上の選択肢のいずれでもないのです。本当は、この歌は、1957年の「ナルスィー=バガト」という映画のために作られた歌で、ゴーパール=スィン=ネーパーリーという作詞家の手によるものなのです。その意味で、主人公ジャマール君の答えは正解とはいえないことになりますが、これは、正答のない選択肢を挙げた番組側のミス。ジャマール君が次の問題へ進むのはよしとして良いのではないでしょうか。
さて、ここで問題です。身寄りのない子どもたちに乞食をやらせて食い物にしているマーマンに、「クリシュナの歌」がうまく歌えるかテストされるジャマール君ですが、金をくれなきゃ歌わないと堂々と言ってのけます。ジャマール君がこの時マーマンに要求した額はいくらだったでしょうか?
A: 5ルピー B: 50ルピー
C: 500ルピー D: 2000万ルピー
さあ、あなたのファイナルアンサーは? 答えは、映画館で・・・
追伸:大野先生からご質問のあった点につきましては、また改めて書きたいと思っています。
