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2009年2月22日

05白川洋次郎

コンテンツは息が長い(開高健-河は眠らない-)

私が関わった映像コンテンツに「河は眠らない」というビデオ作品があります。

これは、テレビの番組や映画ではなくて、ビデオディスクで(この言い方も懐かしいなあ)発売することを

計画してつくられたものです。

どれくらい前に作ったのか忘れてしまうほど古い作品なんですが、

これがなかなかしぶといやつで、DVDになって、いまだに売れている。ほんとに孝行息子です。

味噌は、開高健さんのビデオだからです。開高先生のモノローグビデオというユニークなものです。

開高健さんは、無類の釣り好きだったので、釣りについてたくさんの書籍が出版され、「オーパ!」などのTV番組が盛んにつくられました。自らが世界中の釣り場にいった映像もCMやビデオでたくさん出されました。

しかし、最後に一番売れたのは、この「河は眠らない」ではないでしょうか。

しかも、いまだに売れています。

もともとこの作品は、開高健=釣りという図式で、アラスカにキングサーモンを釣りに行こうという単純な企画ものでした。しかし、アラスカに行ってはみたものの、釣りのほうは惨敗続きで、天候も悪く、苦肉の策で、ログハウスの中で開高さんが独白するというものしか作れなかったのです。

開高先生は、よくしゃべってくれました。まあしゃべるわしゃべるわ!そのエネルギーは底なしでありました、(普段は、声がでかくておしゃべりでうるさいおやじだなあと、私は、思っておりましたが、、)しかし天才ですから、言葉が、そのまま文章になっていく。書き起こしたものを読み返しても、凡人の私には、訂正するところがない。適当にしゃべっていたように思えたものが、すばらしい作品になっていく。言葉ひつとひとつに意味がある、深みがある。あまりに素晴らしかったので、関係者一同感動して、売れないかもしれないけれども、ええーい、このまま世のなかに出しちゃえ! となったのでありました。

これが、大当たりして、いまも売られているわけです。

開高さんのご一家は、みなさま故人となられています。しかし、作品は、生き続けるのです。

このビデオ作品の中に、開高さんが生き続けています。これは、とても意味があることだと思います。

コンテンツは、息が長いと改めて感じます。これもまた、プロデュースしていくことの幸せのひとつでしょう。

これからも、このような作品を世の中に出していくことに係わっていければうれしいです。

 

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