メディア論スタート
本日から授業「メディア論」をスタートしました。
今日はイントロとして、スーザン・ソンタグの写真論について考えました。
ソンタグ氏は、04年になくなってしまいましたが、批評家・小説家として、メディアやこの世界についてかんがえる多くの真摯な思考を残していきました。
そのソンタグ氏は、その死の同年に、「若い読者へのアドバイス...」(『良心の領界』NTT出版)として、いくつかの考えさせる言葉を残しています。そのひとつを紹介すれば、ソンタグ氏はこう言います。
「自分自身について、あるいは自分の欲すること、必要とすること、失望していることについて考えるのは、なるべくしないこと。自分についてはまったく、または少なくとももてる時間のうち半分は、考えないこと」(P ii)
とても大切なことではないかと思います。私たちはほっておけば自分のこと、あるいは自分の身の回りのこと(家族や会社や国や....)についてばかり考え てしまいますが、それは、あるいはそれだけでは知的なことではないのでしょう。それはある意味、臆病であるにすぎず、そうではなく何か自分とは関係ないか
もしれないことについて考えてみる勇気を持つことをソンタグ氏はおそらく薦めているのです。
大学院の授業もまた、そうあるべきはずのものです。知的好奇心をもち、さまざまなことを考えるためのある意味で贅沢な時間を、この授業でも作っていけたらと思います。
またソンタグ氏は、こうもいいます。
「動き回ってください。旅をすること。しばらくのあいだ、よその国に住むこと。けっして旅することをやめないこと。もしはるか遠くまでいくことができないなら、その場合は、自分自身を脱却できる場所により深く入り込んでいくこと。」(P ii)
授業もあなたにとってひとつの旅であればと思います。後14回ほど付き合っていただけたら幸いです。
