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10/9 映像ビジネス特論Ⅱ ゲスト講師 奥山和由プロデューサー

2010年10月26日 16:21

 10月9日に行われた第1回目の映像ビジネス特論Ⅱでは、映画プロデューサーでもあり且つ映画監督でもある「チームオクヤマ代表の」奥山和由氏に登壇して頂きました。


 今回の講義は通常とは違い、冒頭にてご自身が携わられた作人の紹介をした後は、終始質疑応答の形で進められました。


 特に質疑応答は盛況で、一つの質問に対して、奥山氏の返答は、自信の経験と知見を以て深く広がりを見せる話をされました。


pht_okuyama.jpg 多くの質問がなされた中、奥山氏の返答は終始一貫して、プロデューサーの持つ力を強調して話されておりました。


 最初の質問では、機材についての質問でしたが、機材の選定は予算内のケースバイケースである、としながらも、最終的にはプロデューサーの政治力である。と答えられておりました。


 低予算だから全てデジタルが良いというわけではなく、日本にはフィルム上映しか行っていない映画館も数多く存在し、仮にデジタルで安く済んだとしても、フィルム上映のみの映画館で上映するとなれば、デジタル撮影した資料をフィルムに落としこむ作業が必要になってくる。そのために必要な費用を計算すると決してデジタルが良いわけではない。かと言って、デジタル撮影で全て完結させるならばデジタル上映ができる映画館を持つ配給会社に頼まなければならず、それは数が圧倒的に限られる上に、上映館数も圧倒的に少ない。また日本の場合どのカメラマンと組むかも重要になってくる。なぜなら大抵のカメラマンは機材会社と組んでおり、さらに配給会社も特定の機材会社の機材でとった作品しか流さないこともあるので、具体的に言えばパナソニックの機材を使っているカメラマンと組めば、ソニーの機材でとった作品を流している配給会社には持っていくことができない、という柵があり、機材という要素は企画そのものの集客力から劇場の館数、どのカメラマンと組むかまで全ての要素を考慮した上で考えなければならない。と語っておりました。


101009.JPG 続いて、奥山氏がプロデューサーになられたきっかけについての質問については、きっかけは、若い頃見た齋藤耕一監督の「津軽じょんがら節」に惚れて、齋藤耕一に直接会って弟子にしてくれと頼み込み助監督として使ってもらうことになったと語っておりました。その助監督の時に関わった作品が野口五郎の「季節風」という音楽映画だったのですが、音楽映画なので音楽を最初につくるのかと思ったら、既に予算のシェアが決まっており、音楽費は全体の3%ほどの余った予算。10%に引き上げるべきではと異論を唱えたところそれを決めるのはプロデューサーの仕事と言われ、出来上がったものはギター一本の情けない音楽映画ができあがってしまった。その時初めて、監督にできる限界を知り、特に予算周りはプロデューサーにならなければ出来ないことを目の当たりにし、まずはプロデューサーになろうと決めたと語っておりました。


 他にも多くの質問が寄せられ、また記録に残せないようなウラ話も多く話され、時間を大幅に超える形で講演会を終えることとなりました。