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11/7 映像ビジネス特論II 特任教授:奥山和由氏

2009年11月 7日 18:56

今回の映像ビジネス特論II 特任教授は、映画プロデューサーの奥山和由氏です。奥山氏は1980年代以降の日本映画界をリードし続け、自らが監督した『RAMPO』(1994年)を始め、北野武初監督・主演作品である『その男凶暴につき』(1989年)、カンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞した今村昌平監督の『うなぎ』(1997年)など、数々のヒット作のプロデューサーをされています。


今回は「プロデューサー論と、今後求められるプロデューサー像」についてお話をしていただきました。


奥山氏にとって映画プロデューサーとは「父親」であるとのこと。「母親」である映画監督と協力して完成させた作品は自分の「子供」であり、公開した作品の父親として「社会」に対して全責任がある。その責任を果たすためにプロデューサーは、企画、スタッフ・キャストの選出、資金調達、ビジネスパートナーとの連携など、あらゆる仕事をこなしていく情熱・努力・覚悟が必要であると熱く語られました。


作品をヒットさせるため要因としては、「大規模な宣伝」の重要性を挙げられています。大規模宣伝の手段として、「テレビへの十分な露出」に勝るものは無いとの認識を持たれており、作品成功のためには「テレビ局」との連携が不可欠であると協調されました。

ただし、テレビ局とタッグを組むための条件として、作品の内容が「公序良俗」に反していない事が必要であると付け加えられています。テレビによる宣伝は、大勢の人々の認知度を急速に上昇させる効果がある反面、暴力行為や性行為など、正義やモラルに反する内容に対しては非常に敏感であり、作品にそのような描写が多く含まれている場合、テレビ局の協力は得にくくなるようです。

加えて、最近のテレビ局主導の作品は「人気俳優主演」「ストーリーが理解しやすい」「泣ける」「純愛モノ」が主流であり、それ以外の内容の作品は敬遠される傾向にあるようです。  
社会問題に真正面から取り組む骨太の作品をヒットさせるためには、「宣伝」における様々な新しいアイデアや工夫を駆使し、大勢の人々の認知度を上げる必要があると語られました。


学生から出された質問で「業界で生き延びられるプロデューサーの条件」については、「プロデュースした作品の3割をヒットさせれば良い」と答えられました。ただ、早い段階で一定数の作品をヒットさせ、それ以外の作品内容も高評価であることが必要で、いかに早く業界内での信用を定着させるかが勝負とのことでした。


最後に、奥山氏が手掛けられた最新作「真幸くあらば(まさきくあらば)」(御徒町凧監督、2010年1月9日より全国公開)の予告編を上映し、同作品の紹介をされてお開きとなりました。


映画「真幸くあらば」公式サイト http://www.masakiku.com/